はじめに
東北地方は、日本の原風景が残る自然豊かな地域。四季折々の美しい景色、歴史深い文化遺産、そして心温まる温泉や郷土料理が魅力です。今回は、東北六県(青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島)から厳選した15の観光スポットをご紹介します。定番から穴場まで、東北旅行の計画にお役立てください。
1. 青森県:奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)

「神々が宿る渓流美」
十和田湖から流れ出る全長約14kmの渓流で、国の特別名勝及び天然記念物に指定されています。新緑の5月から紅葉の10月まで、季節ごとに表情を変える美しさは圧巻。特に朝もやが立ち込める早朝の散策がおすすめです。
見どころポイント
- 銚子大滝:奥入瀬渓流最大の瀑布
- 阿修羅の流れ:激流が作り出す自然の造形美
- 石ヶ戸の休屋:昔ながらの休憩所で名物のゆず味噌おでんを
アクセス:JRバス東北「奥入瀬渓流」バス停下車
おすすめ時期:5月~10月
所要時間:散策なら2~3時間
2. 岩手県:中尊寺金色堂(ちゅうそんじこんじきどう)

「平安の輝きを今に伝える世界遺産」
平泉の象徴ともいえる中尊寺の中核をなす建造物で、1124年に奥州藤原氏初代・清衡によって建立されました。内外に金箔を施した「皆金色」の堂は、800年以上経った今も当時の輝きを保っています。
見どころポイント
- 国宝・金色堂:日本で唯一現存する平安時代の阿弥陀堂
- 讃衡蔵(さんこうぞう):中尊寺の寺宝を展示する宝物館
- 月見坂:杉木立に囲まれた参道
アクセス:JR平泉駅から徒歩20分
おすすめ時期:紅葉シーズンの10月下旬~11月上旬
所要時間:1時間30分~2時間
3. 宮城県:松島(まつしま)

「日本三景の一つ、湾内に浮かぶ260余りの島々」
松島湾一帯に点在する大小260余りの島々が織りなす風景は、日本三景の一つに数えられます。遊覧船から眺める島々や、五大堂からの展望が特に有名です。
見どころポイント
- 五大堂:松島のシンボル的な存在
- 瑞巌寺:伊達政宗ゆかりの禅寺
- 円通院:三陸の海を望む庭園が美しい
アクセス:JR松島海岸駅から徒歩すぐ
おすすめ時期:四季折々(特に新緑と紅葉)
所要時間:半日~1日
4. 秋田県:角館武家屋敷(かくのだてぶけやしき)

「みちのくの小京都」
江戸時代の武家屋敷が残る町並みで、「みちのくの小京都」と呼ばれています。春には桜の名所としても知られ、黒板塀と枝垂れ桜のコントラストが美しい。
見どころポイント
- 石黒家:角館で最も格式高い武家屋敷
- 青柳家:武器や民具を展示する資料館
- 桧木内川堤の桜:約2kmにわたるソメイヨシノのトンネル
アクセス:JR角館駅から徒歩15分
おすすめ時期:4月下旬~5月上旬(桜)、秋(紅葉)
所要時間:2~3時間
5. 山形県:銀山温泉(ぎんざんおんせん)

「大正ロマンあふれる温泉街」
NHK連続テレビ小説「おしん」の舞台としても知られる温泉地。大正時代に建てられた木造三階建ての旅館が立ち並び、夜はガス灯に照らされて幻想的な雰囲気に包まれます。
見どころポイント
- 和楽足湯:無料で利用できる足湯
- 白銀公園:温泉街を見下ろす展望スポット
- 滝見小路:昔ながらの飲食店街
アクセス:JR大石田駅からバスで40分
おすすめ時期:冬(雪景色が特に美しい)
所要時間:日帰り入浴も可能だが、宿泊がおすすめ
6. 福島県:大内宿(おおうちじゅく)

「江戸時代の宿場町がそのまま残る」
会津西街道の宿場町として栄えた集落で、茅葺き屋根の家屋が約400mにわたって軒を連ねています。冬の雪景色や、7月の「大内宿雪まつり」が特に有名。
見どころポイント
- 三澤屋:名物のネギそばが食べられる
- 本陣跡:宿場町の中心だった建物
- 高倉神社:集落を見下ろす小高い丘にある
アクセス:会津若松駅からバスで1時間
おすすめ時期:1~2月(雪景色)、7月(雪まつり)
所要時間:2~3時間
7. 青森県:十和田湖(とわだこ)

「火山活動で生まれた神秘の湖」
約20万年前の火山活動で形成されたカルデラ湖で、透明度が高く、四季折々の美しい景色が楽しめます。特に秋の紅葉シーズンは湖面に映る紅葉が絶景。
見どころポイント
- 休屋(やすみや)地区:観光の拠点
- 十和田神社:湖岸にあるパワースポット
- 乙女の像:詩人・高村光太郎の作品
アクセス:JRバス東北「十和田湖」バス停下車
おすすめ時期:10月(紅葉)
所要時間:1~2時間(遊覧船含む)
8. 岩手県:龍泉洞(りゅうせんどう)

「日本三大鍾乳洞の一つ」
総延長5,000m以上(未調査部分を含めると10km以上とも)の巨大鍾乳洞で、現在公開されているのは約700m。地底湖の透明度は世界有数で、青色LEDに照らされた湖面が神秘的。
見どころポイント
- 第一地底湖:水深35m、透明度30m以上
- 第二地底湖:エメラルドグリーンに輝く
- 洞窟内のコウモリ観察
アクセス:JR盛岡駅からバスで2時間
おすすめ時期:通年(洞内は年間を通じて10℃前後)
所要時間:1時間~1時間30分
9. 宮城県:蔵王の樹氷(ざおうのじゅひょう)

「自然が生み出す神秘の造形美」
蔵王連峰で冬に発生する樹氷は、「スノーモンスター」とも呼ばれる自然現象。1月から3月にかけて、針葉樹が風雪を受けて巨大な氷の塊に変貌します。
見どころポイント
- 蔵王ロープウェイ:樹氷原を一望
- 樹氷ライトアップ:夜間の幻想的な景色
- スキー場:樹氷を見ながら滑走可能
アクセス:JR山形駅からバスで40分
おすすめ時期:1月下旬~3月上旬
所要時間:2~3時間
10. 秋田県:田沢湖(たざわこ)

「日本一深い湖の神秘的なブルー」
最大深度423mで日本一深い湖。透明度が高く、天候や時間帯によって湖面の色が変化する「たざわこブルー」が魅力です。湖畔には辰子姫伝説にまつわる像も。
見どころポイント
- たつこ像:金色に輝く辰子姫像
- 御座石神社:湖を見下ろすパワースポット
- 湖畔のサイクリングロード
アクセス:JR田沢湖駅からバスで15分
おすすめ時期:5~11月
所要時間:1~2時間
11. 山形県:山寺(立石寺)(やまでり・りっしゃくじ)
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「芭蕉も訪れた修行の聖地」
松尾芭蕉の「奥の細道」にも登場する山岳寺院。1,015段の石段を登り切った先からの眺望は絶景で、「一目千本桜」と呼ばれる景観も楽しめます。
見どころポイント
- 五大堂:山寺随一の展望スポット
- 根本中堂:1200年の歴史を誇る
- 芭蕉像:「閑さや」の句碑も
アクセス:JR山寺駅から徒歩10分(登山口まで)
おすすめ時期:4月下旬~5月上旬(桜)、10月下旬~11月上旬(紅葉)
所要時間:登山往復で2~3時間
12. 福島県:鶴ヶ城(つるがじょう)

「赤瓦が美しい難攻不落の名城」
会津若松のシンボルで、戊辰戦争時の激しい攻撃にも耐えた堅牢な城。現在の天守閣は1965年に再建されたものですが、2011年に赤瓦に復元され、往時の姿を取り戻しました。
見どころポイント
- 天守閣展望台:会津盆地を一望
- 茶室麟閣:千利休の子・少庵が建立
- 御薬園:歴代藩主の別邸庭園
アクセス:JR会津若松駅からバスで10分
おすすめ時期:4月(桜)、11月(紅葉)
所要時間:1時間30分~2時間
13. 青森県:八戸三社大祭(はちのへさんしゃたいさい)

「東北三大祭りの一つ」
八戸市で毎年7月末~8月初旬に開催される神社三社合同の祭り。豪華絢爛な山車が街を練り歩き、最終日には海上渡御も行われます。
見どころポイント
- 27台の山車行列:各町内自慢の山車
- 海上渡御:船で神輿を海上に運ぶ
- みこし洗い:勇壮な神事
アクセス:JR八戸駅から徒歩圏内
開催時期:毎年7月31日~8月4日
所要時間:祭り期間中は終日楽しめる
14. 岩手県:浄土ヶ浜(じょうどがはま)

「極楽浄土のような白い岩肌」
宮古市を代表する景勝地で、白い流紋岩の岩肌と松林、コバルトブルーの海が織りなす風景は「極楽浄土」の名にふさわしい美しさ。遊覧船での観光もおすすめ。
見どころポイント
- 展望台:浄土ヶ浜を一望
- 遊覧船:青の洞窟クルーズ
- 浄土ヶ浜ビーチ:夏季は海水浴も
アクセス:JR宮古駅からバスで15分
おすすめ時期:5~10月
所要時間:1~2時間
15. 宮城県:仙台うみの杜水族館(せんだいうみのもりすいぞくかん)

「東北最大級の水族館」
仙台市の海浜公園内にある、東北地方最大規模の水族館。三陸海岸の豊かな海を再現した大水槽や、イルカ・アシカショーが人気。
見どころポイント
- 三陸の海大水槽:サメやマグロが泳ぐ
- ペンギンランド:4種類のペンギンを展示
- イルカパフォーマンススタジアム
アクセス:仙台駅からバスで30分
おすすめ時期:通年
所要時間:2~3時間
おわりに
東北地方には、今回ご紹介したスポット以外にも数多くの見どころがあります。自然、歴史、食、温泉と、多様な魅力にあふれた東北。ぜひ実際に足を運んで、その魅力を体感してください。季節ごとに表情を変える東北の風景は、訪れるたびに新しい発見があるはずです。
旅行の計画を立てる際は、各スポットのアクセス情報や所要時間を参考に、ゆとりのあるスケジュールを組むことをおすすめします。東北の広大な自然とゆったりとした時間の流れを存分にお楽しみください。
【おまけ】東北の隠れた名所15選|定番から穴場まで厳選リスト
青森県
- 白神山地
▶︎ 世界遺産の原生林。神秘的なブナ林散策が可能
▶︎ 暗門の滝コース(初心者向け)や十二湖エリアが人気 - 弘前公園(桜の名所)
▶︎ 日本一のソメイヨシノの本数(約2,600本)
▶︎ 4月下旬~5月上旬は「弘前さくらまつり」で夜桜も - ねぶた祭(8月開催)
▶︎ 巨大な灯籠が街を練り歩く迫力満点の夏祭り
岩手県
- 遠野(民話の里)
▶︎ 河童や座敷童子伝説が残る町
▶︎ 「遠野物語」の舞台となった場所を巡る - 小岩井農場
▶︎ 広大な牧草地でジェラートやバーベキューが楽しめる
▶︎ 冬はイルミネーション「賢治の森」が幻想的 - 浄土ヶ浜(再掲ですが穴場スポット追加)
▶︎ 遊覧船で行ける「青の洞窟」はインスタ映え必至
宮城県
- 鳴子峡(紅葉の名所)
▶︎ 10月下旬~11月上旬は峡谷が赤く染まる
▶︎ 展望台からJR線と紅葉のコラボ写真が撮れる - 仙台朝市
▶︎ 新鮮な海産物や仙台名物「ずんだ餅」が食べ歩き可能 - 石巻・サンファン館
▶︎ 伊達政宗が建造したヨーロッパ風帆船の復元展示
秋田県
- 男鹿半島(なまはげの里)
▶︎ 冬は「なまはげ館」で民俗文化を体験
▶︎ ゴジラ岩や入道崎の断崖絶景も必見 - 横手のかまくら(2月開催)
▶︎ 雪洞(かまくら)の中であんこ餅を食べるユニークなイベント - 乳頭温泉郷
▶︎ 7つの秘湯が楽しめる隠れ里。混浴あり
山形県
- 出羽三山(羽黒山・月山・湯殿山)
▶︎ 修験道の聖地。羽黒山の五重塔は国宝
▶︎ 夏は月山で高山植物ハイキング - 尾花沢・銀山温泉(再掲ですが周辺情報)
▶︎ 近くの「白糸の滝」はパワースポット - 山形ビール博物館
▶︎ 無料試飲あり!地ビールと山形食材のマリアージュ
福島県
- 会津・裏磐梯(五色沼)
▶︎ 火山活動でできた沼群。水色が幻想的
▶︎ ハイキングコースは初心者向け - 三春の滝桜
▶︎ 日本三大桜の一つ。樹齢1,000年超の巨木 - 喜多方ラーメン巡り
▶︎ 醤油ベースのスープと太麺が特徴。蔵の街並みも散策しよう
✨ポイント
東北は広いので、エリアごとに「自然」「歴史」「食」のテーマを決めて巡ると効率的!
冬は雪道に注意し、レンタカーより公共交通機関がおすすめです。
【東北旅行で知っておくべき7つの注意点】失敗しないための完全ガイド
1. 広大なエリアを移動するための時間計算
東北は本州の3分の1を占める広大なエリア。青森から福島まで移動するには新幹線で約4時間かかります。効率的に巡るには、1つの県(例:山形県)か2つの隣接県(例:宮城+岩手)に絞るのが鉄則。移動時間を過小評価すると、観光時間が大幅に削られるので要注意。
2. 公共交通機関の本数不足対策
都市部以外では電車やバスの本数が極端に少ないエリアが多数存在します。特に以下の路線は要注意:
- JR五能線(青森・秋田):1日5往復程度
- 奥入瀬渓流周辺:バスは1時間に1本
- 大内宿(福島):会津若松からの最終バスは15時台
解決策:主要駅で必ず時刻表を撮影、乗り換え案内アプリ(駅探)を活用。
3. 天候の急変に備える
日本海側(秋田・山形北部)と太平洋側(宮城・福島)で気候が全く異なります。冬は日本海側で吹雪による交通麻痺が頻発。夏でも朝晩の気温差が15℃以上になるため、重ね着必須。天気予報は「県単位」ではなく「市町村単位」で確認を。
4. 飲食店の営業時間の特殊性
地方都市では以下の傾向が顕著:
- 観光地の食堂:14時~17時は閉店
- コンビニ:郊外では22時閉店
- 朝食:駅周辺でも7時以降開店が多い
対処法:宿泊施設で朝食付きプランを選択、夜食を事前購入。
5. 冬季の道路事情
12月~3月は要注意:
- レンタカー:スタッドレスタイヤ装着が義務(追加料金発生)
- 山間部:チェーン規制が多発
- 駐車場:雪で区画線が消えている場合あり
アドバイス:運転に自信がない方はJR+タクシー利用が無難。雪道経験者でも日没前の移動を推奨。
6. 現金の多めの準備
観光地でもクレジットカード非対応の施設が多数存在:
- 温泉入浴施設の7割
- 農産物直売所
- 地方のタクシー
目安:1日あたり1人5,000円の現金を準備(電子マネーは仙台・盛岡以外では通用範囲が限定的)。
7. 文化・マナーの違い
- 温泉:青森の「酸ヶ湯」など混浴文化が残る
- 撮影:寺院内や祭りで許可が必要な場合あり
- 方言:「~だべ」「~っちゃ」は肯定の意味(東北弁は否定形で使わない)
トラブル回避法:わからない時は「すみません、○○してもいいですか?」と一言確認を。
▶ プロからの最重要アドバイス
「東北観光協会連携サイト」で最新の道路情報・イベント中止有無を確認。特に2024年以降は、一部路線バスが予約制に移行しているため、前日までに予約が必要なケースが増加しています。自然豊かな東北を満喫するためにも、これらの注意点を押さえて安全で充実した旅を計画してください!